公開日 1928年5月11日 モノクロ/サイレント
監督・脚本 衣笠貞之助
キャスト
姉 – 千早晶子
その弟 – 阪東寿之助
矢場の女 – 小川雪子
十手を持つ男 – 相馬一平
女を売る婆 – 中川芳江
二階を貸す爺 – 関操
間違へられる女 – 二條照子
喧嘩を売る男 – 小沢茗一郎
スタッフ
撮影 – 杉山公平
美術 – 友成用三
照明 – 内田昌夫
製作 衣笠映画連盟/松竹京都撮影所
配給 松竹キネマ
作品情報
1926年に衣笠貞之助は前衛映画『狂つた一頁』を発表した後、松竹キネマと契約して「衣笠映画連盟」を立ち上げました。しかし、制作予算の超過により赤字に悩まされていました。当時の時代劇が剣戟場面を重視しすぎる風潮に批判を受けはじめていた中、衣笠は剣戟シーンを排した新たな形の時代劇『十字路』の製作に踏み出しました。この映画は1928年に松竹京都撮影所で開始され、全編夜間撮影と限られた予算内で革新的なセット構築が行われました。撮影所特有の制約をクリエイティブな表現に転換し、表現主義的なデザインと実験的な撮影技法を駆使した『十字路』は世界的にも公開され、フランスでは技術的な完成度と演技に対し高い評価を受けました。
あらすじ
江戸時代の裏街で、姉と弟は静かに暮らしていた。弟は矢場で働くお梅という女性に心を寄せており、その情熱が原因で恋敵と喧嘩し、目に劇薬を入れられて盲目になってしまう。経済的に困窮し、身を売ることを迫られる姉は、岡っ引きに扮した十手持ちの男に追われ、最終的には彼を殺害してしまう。微かに視力を取り戻した弟は、矢場の女お梅に会うために家を出るが、彼女が男といるのを目撃し、憤りのあまり力尽きる。一方、家では雪降る夜に弟を待つ姉の孤独な姿が残されていた。
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