公開日 1926年9月24日 モノクロ/サイレント
監督・衣笠貞之助 脚本・川端康成 衣笠貞之助 犬塚稔 沢田暁紅
キャスト
小使 – 井上正夫
妻 – 中川芳江
娘 – 飯島綾子
青年 – 根本弘
医師 – 関操
狂人A – 高勢実
狂人B – 高松恭助
狂人C – 坪井哲
踊り子 – 南栄子
スタッフ
監督補助 – 小石栄一 大杉正巳
脚色 – 川端康成 衣笠貞之助 犬塚稔 沢田暁紅
原作 – 川端康成
撮影 – 杉山公平
撮影補助 – 円谷英一
舞台装置 – 林華作 尾崎千葉
配光 – 内田昌夫
タイトル – 武田清
現像主任 – 阿部茂正
製作 新感覚派映画聯盟=ナショナルアートフィルム社
作品情報
1926年に日本映画界に登場し、前衛的な特色で注目を集めました。新感覚派の文学者である横光利一や川端康成と共同で制作されたこの作品は、日本初の本格的な前衛映画として位置づけられています。脚本は、衣笠が精神科病棟を取材した際の体験が影響を与えており、それを映像化する際に、光と影のコントラストや多重露光、フラッシュバックなどの映画的技法が効果的に用いられました。この作品は、当時の映画評論家、識者から賞賛を受けました。この映画のフィルムは一時期、失われたと考えられていましたが、1971年に衣笠の自宅の蔵からフィルムが偶然発見され、新たに再編集された上で公開されたという背景も持っています。その後、欧米でも高い評価を受け、特にフランス、イギリス、アメリカで多くの映画ファンに受け入れられました。
あらすじ
深夜の精神病院で、激しい雨の中、女性患者が取り憑かれたように踊っている。働く老人は、この患者が自らの妻であり、夫の身元を知らない彼女を見つめる。彼の過去の無責任な行動が原因で妻が狂気を患ってしまった。夫妻の娘が病院を訪れ、父の存在を知り、絶望する。老人は娘との関係修復を試みるが、病院内の混乱が激化。一方で、老人は幸せな家族の幻想を持ちつつ、夜には妻を病院から逃がそうとするが失敗する。彼の夢の中では悪夢のような状況が展開し、面をつけた人々が現れる。翌日、老人は妻に会えないまま、日常の仕事に戻る。この物語は、家族の絆、過去の罪、そして精神の混乱というテーマを中心に描かれる。
配信