公開日 1925年11月20日 モノクロ/サイレント
監督・二川文太郎 脚本・寿々喜多呂九平
キャスト
久利富平三郎 – 阪東妻三郎
漢学者・松澄永山 – 関操
同娘・奈美江 – 環歌子
同夫・江崎真之丞 – 春路謙作
侠客・赤城治郎三 – 中村吉松
浪岡真八郎 – 山村桃太郎
二十日鼠の幸吉 – 中村琴之助
にらみの猫八 – 嵐しげ代
薄馬鹿の三太 – 安田善一郎
町の娘お千代 – 森静子
スタッフ
総指揮 – 牧野省三
助監督 – 村田正雄 宇沢芳幽貴
原作 – 寿々喜多呂九平
撮影 – 石野誠三
撮影補助 – 稲葉蛟児 岡本勝人
舞台装置 – 川村甚平
電機照明 – 奥貫一
字幕 – 坂本美根夫
製作 阪東妻三郎プロダクション
配給 マキノ・プロダクション
作品情報
1925年(大正14年)、23歳の俳優・阪東妻三郎(通称・バンツマ)は東亜キネマから独立し、「阪東妻三郎プロダクション」を設立。その第1作として時代劇映画『雄呂血』を製作し、牧野省三の総指揮のもと、寿々喜多呂九平がオリジナル脚本を手掛け、二川文太郎が監督を務めた。寿々喜多呂九平と二川文太郎は、以前から牧野省三のもとで阪東妻三郎の映画を制作していた旧知の仲であった。映画のタイトルは元々『無頼漢』であったが、検閲のクレームにより多くのシーンがカットされ、『雄呂血』に改称。ロケ地は奈良市の東大寺と氷室神社で、マキノ・プロダクションが配給をした。
あらすじ
享保時代の城下町で、漢学者松澄永山の娘・奈美江とその弟子・平三郎は秘密の恋人同士だった。しかし、平三郎は他の侍とのトラブルや奈美江を守ろうとした行動が誤解を招き、故郷を追放される。彼の行動は周囲に誤解され続け、彼は浪人として道を失ってしまう。ある時、彼は以前の恋人・奈美江と再会するが、彼女は今は他人の妻として囚われの身となっていた。平三郎は奈美江を救おうとして大立ち回りの末、捕えられてしまう。最後に、平三郎を見守る奈美江夫婦の姿が描かれるが、その情景を知る者は誰もいなかった。
配信
DVD
Talking Silents3「雄呂血」「逆流」 [DVD]