公開日 1944年12月7日 モノクロ/トーキー
監督・木下恵介 脚本・池田忠雄
キャスト
高木友助 – 笠智衆
高木友彦 – 〃
友助の妻 – 信千代
息子 友之丞 – 三津田健
友之丞の少年時代 – 横山準
セツ – 杉村春子
友彦の少年時代 – 山崎敏夫
わか – 田中絹代
息子 伸太郎 – 星野和正
仁科大尉 – 上原謙
桜木常三郎 – 東野英治郎
藤田謙朴 – 長浜藤夫
林中尉 – 細川俊夫
機関銃隊長 – 佐分利信
金子軍曹 – 佐野周二
竹内喜左衛門 – 原保美
スタッフ
脚色 – 池田忠雄
原作 – 火野葦平
撮影 – 武富善男
美術 – 本木勇
録音 – 小尾幸魚
後援 – 陸軍省
製作 松竹大船撮影所
配給 松竹
作品情報
第二次世界大戦中に陸軍省の依頼により製作された、戦時プロパガンダ映画です。彼が戦中に手掛けた4作品中の最終作であり、「陸軍省後援 情報局國民映画」という表記が作品冒頭にあります。映画は、幕末から明治時代にかけての日本陸軍の発展に深く関わった一族の物語を描き、特に三国干渉や日露戦争時の家族の経験に焦点を当てています。
木下恵介は、「軍国の母」の深い思いをこの作品を通じて表現し、田中絹代の印象的な演技は、その感動を観る者の心に深く刻み込むものとなりました。この映画は、戦意高揚を目的とした通常のプロパガンダ映画として終わらず、クライマックスで、出征する息子を追いかける母の描写は、映画が持つ意図を完全に覆し、この描写が原因で木下監督は軍の不興を買うこととなりました。
あらすじ
幕末から明治にかけ、日本陸軍の興隆に関わった一族の姿があり、祖父は三国干渉に憤りつつ逝く。病弱で日露戦争に出られなかった父は商売にも苦労する。時は大正から昭和へと移り、日本は再び戦争の時代へ。幕末から大東亜戦争に至る日本の歩みが北九州の一族を通じて描かれる。
※木下恵介(1912年- 1998年)
1912年生まれの映画監督・脚本家。真面目で抒情的な作風で知られています。彼は1943年に松竹から『花咲く港』で監督デビューし、1954年には『二十四の瞳』でブルーリボン賞作品賞、毎日映画コンクール日本映画大賞、ゴールデングローブ賞外国語映画賞などを受賞しました。彼は映像表現において実験的な試みも多く行い、日本初の長編カラー映画『カルメン故郷に帰る』などを監督しました。さらに、彼の作品は社会派のテーマを取り入れたものも多く、時代背景を風刺する内容が含まれていました。
配信
DVD