公開日 1942年4月1日 モノクロ/トーキー
監督・小津安二郎 脚本・池田忠雄 柳井隆雄 小津安二郎
キャスト
堀川周平 – 笠智衆
良平 – 佐野周二
少年時代 – 津田晴彦
黒川保太郎 – 佐分利信
平田真琴 – 坂本武
ふみ – 水戸光子
清一 – 大塚正義
内田実 – 日守新一
和尚さん – 西村青児
漢文の先生 – 谷麗光
中学の先生 – 河原侃二
〃 – 倉田勇助
会社員 – 宮島健一
堀川の女中 – 文谷千代子
医師 – 奈良真養
卒業生 – 大山健二
〃 – 三井秀男
〃 – 如月輝夫
〃 – 久保田勝巳
写真師 – 毛塚守彦
北陸の中学生 – 大杉恒雄
〃 – 葉山正雄
〃 – 永井達郎
〃 – 藤井正太郎
東北の工業生 – 小藤田正一
〃 – 緒方喬
〃 – 横山準
〃 – 沖田儀一
スタッフ
製作担当 – 磯野利七郎
演出補助 – 西川信夫 鈴木潔 山本浩三 塚本芳夫
撮影 – 厚田雄治
撮影補助 – 斎藤毅 鈴木一夫 井上靖二 竹馬義一
撮影事務 – 田尻丈夫
音楽 – 彩木暁一
演奏 – 松竹交響楽団
合唱 – 柴交会合唱団
美術監督 – 浜田辰雄
舞台装置 – 大谷弥吉
舞台装飾 – 橋本庄太郎 清水敏明
録音 – 妹尾芳三郎
録音補助 – 高懸義人 金子盈 吉田影孝
音響効果 – 斎藤六三郎
配光 – 内藤一二
編集 – 浜村義康
衣裳 – 斎藤耐三
現像 – 宮城島文一
結髪 – 高川清子
記録 – 猪股力
字幕 – 藤岡秀三郎
製作 松竹大船撮影所
配給 映画配給社
作品情報
戦時下の厳しい時代背景の中で、男手一つで息子を育てる父親とその息子の深い愛情と絆を繊細に描いた作品です。1937年に小津が出征する前に完成した脚本を基に製作され、公開された当時の社会情勢が色濃く反映されています。戦後の検閲により「正気歌」を吟じるシーンやラストの「海ゆかば」の音声がカットされたことは、小津監督の作品に珍しい戦時色の強さを示しています。GHQの検閲を受けた後に多くのシーンが削除されましたが、1999年にロシアで発見された戦前の35mmプリントが国立映画アーカイブに里帰りし、映画のより完全な姿を理解するための新たな情報が明らかになりました。
あらすじ
男手ひとつで息子を育てる地方の中学教師である堀川周平は、修学旅行中の生徒の事故死に責任を感じて辞職し、上京する。やがて、成長した息子、良平も教師となり、父子は別々の地方で暮らしながらも深い絆を育んでいく。
※笠智衆(1904-1993)
彼は日本映画界の重鎮であり、特に小津安二郎監督の作品でその存在感を示しました。1925年に松竹に入社した後、大部屋俳優として経験を積み、その独特のスタイルと演技力で知られるようになりました。彼は『父ありき』で小津安二郎作品に初主演し、『東京物語』では、笠智衆と原節子が主演を務め、家族関係と世代間の断絶を描いたこの作品は、日本映画史において最も重要な作品の一つと評価されています。また、『秋刀魚の味』では、小津監督の遺作として、初老の父親役として、老いと孤独というテーマを深く掘り下げています。
配信
DVD
Blu-ray
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